風呂・浴室リフォームの種類
風呂・浴室のリフォームには大きく分けて、システムバス(ユニットバス)と造作の二つの方法があります。システムバスの方が造作よりも安く、施工も簡単で防水性にも優れています。
しかし、細部にもこだわったオリジナルの浴室にしたいのなら、造作がおすすめです。
特に一戸建ての浴室なら、既成のサイズに関係なく自由に大きさを決められます。また、浴槽にヒノキなど木を使用したり、窓の位置やタイルの種類、水栓金具などすべて好みのデザインから選ぶことができます。
また、最近ではハーフユニットバスといって、システムバスと造作バスの両方の特徴を持ち合わせたものもあります。
浴槽と洗い場、壁の下部までがユニット化されていて、壁上部と天井は後付けとなるため、その部分を自由に造作することができます。
システムバスのメリット・デメリット
システムバスとは、工場であらかじめ成型された天井・床・壁・浴槽などを現場で組み立てて造るお風呂のことです。重量が軽く運ぶのが簡単なことと、工場で成型が済んでいるために工期が約3~5日と短く、工場生産なので品質のばらつきがなく、量産モデルは、価格が安いことが主な特長です。また、デザインも豊富で設置スペースやお好みに合わせて種類を選ぶことができます。
造作バスと比べると暖かく、防水性能にも優れています。建物の構造体とは、独立しているので、地震の影響が少なく、シロアリの被害も少ないです。
ただし、既存のお風呂の形や大きさによっては、選べる種類が少なくなってしまいます。
また、造作バスからシステムバスへ変更する場合、既存のお風呂の解体と防水対策に工期と費用がかかります。また柱や土台が傷んでいる場合は、補修の工事費用が追加で必要となることがあります。
これは実際に解体してみないと分からないことなので、事前に追加でいくらくらい必要になるのか、確認しておきましょう。
造作バスのメリット・デメリット
造作バスは在来工法といって、昔ながらの建築方法で、自分の好みに合わせて自由にお風呂場を作りあげることができます。
浴室の陶器の種類やバスタブの形、ヒノキ風呂にしたりやタイルや天然石など仕上げ材にこだわったり、窓の大きさやデザインなど、自分が浴室に求めるものを設計段階から盛り込んで、理想のお風呂場を作ることが可能です。
ただし、設計やデザインにこだわると打ち合わせや工事期間が長くなったり、システムバスよりも高額になってしまいます
また、断熱性能があまり高くないため冬場は寒くなったり、防水加工を施していても古くなると水漏れが起こる可能性が高く、浴室の水滴が土台に入り込まないよう定期的なメンテナンスが必要になるというデメリットもあります。
設置が簡単なユニットバスとは異なり、高い技術が必要です。たくさんの工程を職人が入れ替わりで作業するため、工事期間も長く、その分コストも高くなります。
なお、2階以上に造作バスを設ける場合は、専門家にしっかりと相談して決めましょう。
ハーフユニットバスのメリット・デメリット
防水が重要になる浴槽と洗い場にはユニットバスの高い防水性を採用し、それ以外の部分をオーダーメイドできるという利点があります。
壁・天井の設計やデザインは自由にすることができるため、たとえば、壁をタイルにしたり、ヒノキ材を貼りたいなど、浴室に対するこだわりを実現することが可能です。
また、浴室の天井高が低い場合なども、ハーフユニットバスなら問題ありません。ドアも後付けとなりますから、バリアフリー化のために引き戸にすることもできますし、システムバスに比べ、浴槽の配置にも融通がききます。
しかし残念ながら、ハーフユニットはデザイン的に満足できるものが少なく、またサイズの種類も少ないのが現状です。また、浴室下部を防水処理することが多いため、システムバスよりも防水性が劣ります。
造作バスに比べれば、工事費・工期ともに安くなるのが一般的ですが、天井や壁の造り方、選ぶ素材によっては、高くなる場合もあります。