玄関・ドアの機能性を高める
玄関・ドアは表面的な汚れキズなどの老朽化とともに、各機能も低下していきます。
玄関・ドアを取り替えることで、見た目はもちろん、気密性・断熱性や防犯機能も高まり、快適さが向上します。それにより建物の資産価値を高めることができます。
例えば、窓ガラスでは結露や断熱性について語られることはよくありますが、これと同じことが玄関・ドアにも当てはまります。断熱性の高い玄関ドアに変えれば、冷暖房費の節約にもつながります。
さらに玄関の位置が北向きの場合、寒さだけでなく、暗いことも気になります。構造的に光が入りにくい玄関もありますが、リフォームで解決することもあります。ポイントは光の通り道を作ることです。玄関ドアの横の壁に窓を作ることや、玄関ドアをガラス入りのものにする、吹き抜けを作る、などの方法で光を取り入れることができます。
また、外からの音や室内の音を遮る遮音性の高いドアや、防犯性の高い構造のドアも開発されています。万が一の火事に備えるなら、火が燃え広がることを防ぐ宅防火戸仕様のドアを選べば安心です。玄関ドアにどのような機能が必要か、検討してみましょう。
玄関・ドアのリフォームの工法
最近の工事方法は、既存の玄関枠を残し、その上に新しい玄関の枠をかぶせるカバー工法という工法が増えています。この場合、家自体の構造は変わらないため、工事期間が短いのが利点です。
ただしマンションの場合、玄関は共有部分のため、室内側のドアの塗装や鍵の交換は問題ありませんが、その他のリフォームはできないので注意しましょう。
玄関ドアのデザイン
玄関ドアをデザイン面から見た場合、家全体のバランスを考えることが大切です。日本家屋のような和風住宅の場合は、木製の引き戸が似合いますし、洋風住宅なら外壁に合った色や素材のドアを選ばれることが多いようです。
せっかく玄関ドアを変えるなら、個性的なデザインのものに変えたいと思うこともあるでしょう。家の外観がシンプルな場合、アクセントになるようなデザインの玄関ドアを選ぶことで、簡単に外観の印象を変えることができます。
また、玄関ドアには開き戸と引戸のタイプがあります。開き戸のタイプでは、ドア単体のタイプや小さな窓がついた親子タイプなど、デザインやカラーバリエーションも豊富です。
引戸タイプにも様々なバリエーションが増え、バリアフリーの観点からも人気となっています。
また、玄関ドアの素材も重要です。一般的には、アルミやステンレスを素材にした金属ドアが主流です。
天然無垢材を使用した木製ドアも、重厚感があり落ち着いた雰囲気を演出してくれるため、人気が高いです。ただし、自治体によっては使用できない場合があります。
防火地域や準防火地域に指定されている場合、燃えやすい木製ドアは設置することができません。木製ドアにしたい場合は、特殊加工を施した、高級断熱木製玄関ドア(防火設備認定商品・スウェーデンドア)などを選ぶと良いでしょう。
玄関収納のリフォーム
靴はもちろんのこと、傘や掃除道具など玄関は意外に物が多く、そのための収納スペースを確保したい場所です。また、収納力だけでなく、インテリアとしても満足できるデザインにしたいものです。
空間の広さを重視するなら天井までの高さがある収納がおすすめです。壁面を効率的に使い立体的な空間を有効利用することで、収納スペースを確保しましょう。
また、思い切って玄関の隣に収納だけのための部屋をつくること一つの手です。
玄関の土間をリフォーム
一般的に、土間はタイルや石を表面に貼ったコンクリートで仕上げることが多いです。土間は外からの土やほこりで汚れやすく雨水で濡れる、建材が非常に劣化しやすい場所です。そのため土間は見た目だけでなく、耐久性や水に強く掃除がしやすいこと、すべらないことが大切です。玄関ドアを開けて真っ先に目に飛び込んでくる土間は、色や素材などデザイン的にもこだわりたい場所です。
玄関の土間(靴を脱ぐ場所)と玄関ホールとの段差が気になる場合、式台(上がり口に設置する一段低い踏み板)を設置するといいでしょう。リフォームでこの段差を小さくすることも多くなっています。