押入れ・収納のリフォームの基本
収納の基本は、物を使う場所自体や近くにしまうことです。まずは、これまで収納が足りなくて困っていた場所で、どんな物を使うことが多いのか考えてみましょう。そして、その物をどのように収納したいのかを検討します。
収納する場所によっては、奥行きが必要な場合もあれば、インテリアとして見せる収納にする方がおしゃれな場合もあります。
収納する物の大きさや量をしっかりと考えて、リフォーム計画を立てることが大切です。
代表的な収納リフォーム
最近では、各部屋に収納を設置するほかに、ウォークインクローゼットのように一か所にしまえる部屋や空間を作るリフォームも増えています。代表的な収納リフォームには、どんなものがあるのでしょうか。
①押入れ収納
布団よりもベッドを利用する人が増え洋室が増えたことで、押入れをクローゼットに変えるリフォームが人気です。
押入れの天袋部分や中段部分、間の柱を取り去り、からっぽの状態にします。そこに壁紙やクロスを張り、棚やハンガーパイプを取り付けます。引き戸のふすまをドアに変更したり、折れ戸や開き戸にすることもできます。
押入れやクローゼットでは、湿気対策も気になります。壁のクロスを調湿効果の高いものに張り替えるなど工夫しましょう。
②玄関収納
玄関の土間続きに大きな収納スペースを設けると、靴がたくさんしまえるだけでなく、釣りざおやゴルフ用品、キャンプグッズなどの屋外でする趣味道具、大きなバッグやリュックサックなどかさばるものをしまえるため重宝します。
③キッチンの収納
キッチンには食器やフライパン、鍋などの調理器具、食材や電子レンジなどの電化製品など、狭い空間にたくさんの物が集中してしまう場所です。
オープンキッチンなど、キッチンのスタイルによっても収納スペースの範囲が限られてしまいます。
吊り戸棚や床下収納が一般的な収納となりますが、収納スペースを確保するだけではなく、使いやすいことや気分よく家事ができる環境づくりも重要です。収納したものが見やすく、取り出しやすいように電動昇降式のものにするなど、工夫が必要です。
また最近では、食材や瓶や缶などの保存食、雑貨などを収納するためにキッチンの近くにパントリーと呼ばれる食品庫を作る人も増えています。
④クローゼット
家族の衣類をまとめて収納するためのクローゼットには、壁面を利用した壁面クローゼットと、着替えも中でできるくらい広い収納スペースのウォークインクローゼットが代表的です。
収納する衣類の量と、間取りや収納スペースとして使える面積などをしっかりと確認して、リフォームしましょう。
なお、湿気やカビの発生が気になる場所でもあります。クローゼットの位置はもちろん、壁のクロスは調湿など機能性のあるものを選ぶようにしましょう。
デッドスペースを利用した収納
今ある収納をもっと使いやすくリフォームするだけでなく、これまでになかった場所へ収納スペースを作ることも可能です。
例えば、リビングに壁面収納を設置すると収納容量が一気に増え、本や雑誌、CDやDVDなどを一か所に集中して収納することができます。
リビングで散乱しがちな子供のおもちゃなども、少し奥行きがある収納にすれば、来客時にすぐにしまうことができます。
階段下や廊下の壁も利用できる可能性が高い場所です。天井裏をロフトにしたり、和室の畳の下を収納スペースにすることもできます。
収納スペースが足りないとあきらめる前に、リフォーム会社に相談してアイディアをもらうのもいいでしょう。少しの空間を利用した収納方法を提案してくれるかもしれません。